北大の北18条門
北大の北18条門は現在綺麗に整備されており、門から教養部(現在の情報教育部辺り)周辺にあったポプラ等の大木は伐採されてほとんどなくなっています。今から50年以上前、門を入った西側にあった大木の下、私は同大学の女子学生から重い告白を受けたことがあります。入学したばかりで皆の顔や名前などほとんど分からない時です。
「おはよう」という女性の声が聞こえたのですが、私に向けられたものとはまったく気付きませんでした。さらに何度かその声が耳に届くので、やっと足を止めその声の主を探しました。今度は「どうして返事しないの!」と詰問されました。「私にはとても重い意味があるのに」と続きます。その場所が先の大木のところで、彼女は北側、私は南側と大木を挟んで話をすることになったのです。私にとってはちょっとした、彼女にとっては他の学生の前で無視され、相当傷つけられたボタンの掛け違いで、彼女を心底怒らせてしまったようです。それ以来、私があいさつしても彼女からの返事はなく、和解するまでに数年掛かってしまいました。
2024年10月、大学入学から52年、北18条門周辺に足を運んでみました。多くの人は門の北側にある重要文化財・札幌農学校第2農場を観光しているようです。しかし、私には伐採・整備され何もなくなった門内のただの通り道が非常に懐かしく思われました。振り返ってみれば、私が話していたのは女子学生ではなく、大木(木の妖精?)であったのかもしれません。
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