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まぼろしの山城国 「三條大橋」

広重の狂歌絵本『岐蘇名所圖會』初篇(嘉永4・1851年~) 春友亭


Photo 広重・英泉の木曽海道六拾九次には、残念ながら、山城国「三条大橋」もしくは「京師」の図はありません。保永堂版東海道の「京師」副題「三條大橋」で代替する趣旨かもしれません。また、制作上の制約という観点で言えば、日本橋1枚と宿場69枚の計70枚の偶数は、見開き2枚1組の画帳を念頭に置いた場合、作品数としてはちょうど良い枚数になります。ただし、もし、木曽海道シリーズに該当作品があれば、どんな名所絵になっていたのかは興味のあるところです。なお、上記は、広重の狂歌絵本『岐蘇名所圖會』初篇に描かれる作品です。人物群は、保永堂版東海道「三條大橋」とほぼ同じで、人物の向きを反対にとって表現されたものとなっています。被衣(かずき)を被った公家の子女と下女に日傘を差しかけて貰う商家の子女が擦れ違う様が描かれ、その前後にやはり日傘を差す武士と茶筅(ちゃせん)売りが歩いています。背景に、比叡山、日ノ岡山、粟田口が見えています。

 ちなみに、後掲『岐蘓路安見絵図』(三条橋)には、「平安城は山城国愛宕郡宇多の邑にあり。桓武天皇の帝の時、山城の国長岡の京より今の都に宮所をうつさせ給ふ」と記され、愛宕山を背景に二条城が描かれています。


*注1:『岐蘓路安見絵図』(三条橋)

A71

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