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「見附」 歌川広重(戯筆) 遠州屋又兵衛(異版)

(膝栗毛滑稽 弥二郎兵衛 喜多八 十吉)

292_new 「上方より下りの時この宿にてはじめて冨士を見るゆゑに見つけと名付るとぞ。うなぎなまずすっぽんハこの宿の名ぶつなれば そのゑんをとり こヽにうつすハ膝栗毛本文三嶌泊の滑稽にて何れも様方御存なれど 只すつぽんの因により童子の笑ひを催さんのミ
 一立斎

すつぽんをこヽに画くのハこぢ付と笑ハれたらばゆびをくハへり」


 ここの作品は、詞書きにあるように十返舎一九『東海道中膝栗毛 第二編』の「三島」でのすっぽんに噛みつかれた顛末を、当地「見附」が「うなぎなまずすっぽん」を名物とすることから、無理矢理に画題としています。広重自身の狂歌から、当人も「こぢ付」との誹りを覚悟しているようです。たわむれの「戯筆」も仕方がないでしょう。

 ただし、富士が見える「見附」と亀は、「不死」と「万年」と言い換えれば、あながちこじ付けというわけではないかもしれません。同じ「見附」を題材としながら、国芳が「鶴」の話をしたことに対して、広重は「亀」(すっぽん)を持ってきたと考えれば、逆に、うまくできていると言うことも可能です。

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