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「原」 歌川広重 遠州屋又兵衛(異版)

(原宿の与右ヱ門)

14_new「与右ヱ門ハ原宿(はらのしゆく)の百姓なり。天性柔和にして情深く強きをくじきよわきを助け あまたの荘園(でんはた)を持て其家富栄るといへどもいさヽかおごらず高ぶらず貧きに恵ミて業を勤む。ある時夜行(よあるき)して旅人(りよじん)をなやまする悪漢(わるもの)をこらす此如(かくのごと)き義勇挙てかぞへがたし。其子孫今に栄えて連綿たり。」

 この作品は、個人が広重あるいは版元に特別に依頼して製作した私家版あるいは配り物ではないかと思われます。つまり、個人が営利などを目的としないで企図し、限られた範囲の人にだけ配布したものと考えられ、その意味では珍しい作品です。モデルになっている与右衛門は、浮世絵の製作年から植松家九代目の植松与右衛門季敬と思われ、その植松家が制作をお願いしたのでしょう。当家は東海道の名家として、多くの文人墨客、公卿、大名等が訪れていて、広重も植松家への訪問、交流があったかも知れません。このシリーズでは、異版が広重に限られているようですが、東海道はやはり広重が第一人者ということの顕れなのでしょうか。

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