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37.東海道五拾三次之内 赤阪 旅舎招婦ノ圖 :赤坂ノ圖

 備前に「御油に赤坂吉田がなくば何のよしみで江戸通い」という唄があると聞きます。すなわち、西国の参勤交代の武士達には、赤坂などの招婦(飯盛女)が唄になる程の楽しみであったということです。というわけで、さすがの朴念仁(?)の広重も、「赤阪」の旅籠の奥の部屋に身支度を整えるのに忙しい招婦達をおもしろおかしく描きました。表の部屋では、湯上がりの男や按摩を呼んで横になる旅人のくつろぐ様を併せて描いています。中庭の蘇鉄と石灯籠とが二つの部屋を自然に分けています。「赤阪」の湯上がり姿の男が、国貞の「御油」の浴衣姿の美人の着想となっていたのかもしれません。

 さて、弥次・喜多は、御油を逃げ切り、ここ赤坂の宿に泊まっているので、その旅籠を想像させようという思惑が広重には見えます。階段には下りてくる客の足だけが見えていて、その左に掛けてある手拭いには、広重を意味する「ヒロ」の意匠が見えます。その下の御用提灯は、公用の状箱を運ぶ継飛脚のものでしょう。

Kunisada037_n  国貞は、赤坂の飯盛女を芸者風に描いてその期待に応えています。当然、「ヒロ」の手拭いはカットされ、その分美人が手拭いを持たされました。その手拭いの模様が何かの印章のようなのですが、不明です。

*掲載作品は、国立国会図書館蔵です。

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