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2007年2月 3日 (土)

節分の豆まき(2)

H66  前回に続き、『北斎画譜』を見てみましょう。こちらは追われる鬼の反対側、「福は内」の方です。なんと恵比寿と大黒の二神が鯛をさかなに盃を交わしているようです。

 赤鬼・青鬼が二匹ということに対し、恵比寿・大黒の二神という対比のようですが、漁業と農業の神が鎮座し、まことに目出度い情景です。通常は台所に祀られていた、この二神は、今日は奥座敷に招かれているようです。

 二神の前に垂らされているしめ縄は結界を張っているのですが、このしめ縄について少し触れてみます。なかに、ウラジロといわれるシダ植物が吊されています。なぜウラジロが吊されているのでしょうか?

 ウラジロの一種にカネコシダと呼ばれるシダ植物があるそうで、またウラジロのことをカネクサともいうそうです。いずれにしろ、鉱石のある地によく生えることからの命名といわれています。つまり、結界の中には、鉱山があるということが推測されるのです。こうしてみると、しめ縄はまさに縄張りであったことが理解できます。

 縄張りをし、原石を火で焙り、小金(こがね)を手に入れ、不純物は外に捨てる、という一連の工程が見えてきます。図中手前の炭火は、暖を取るためのものかもしれませんが、鋳物鍛冶には不可欠の材料です。また、同じく、図中背後に大黒の打ちでの小槌が置かれてありますが、これも鉱山あるいは鍛冶現場の道具のように思われます。

 節分の豆まきというのは、実は鬼退治(伝説)の原型をなしているということがよくわかります。

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